骨粗鬆症の原因

そもそも骨粗鬆症は一つの原因で発症するものではなく、加齢やホルモンの変化、生活習慣、持病など複数の要因が重なり合って進行していきます。進行に伴う自覚症状もないので、骨粗鬆症と気づかないまま放置されているケースが非常に多いのが現状です。
堺市堺区の三国ヶ丘まんだい整形外科では、患者様お一人おひとりの背景を踏まえた骨粗鬆症の診断・治療を行っています。ご自身に当てはまるリスク因子を知っておくことが、早期発見への手がかりになりますので、一度検査を受けにいらしてください。
加齢による骨代謝の変化
骨は常に古い骨を壊して新しい骨をつくるという新陳代謝(骨のリモデリング)を繰り返しています。年齢を重ねるとこのバランスが崩れて、骨を壊す働きが骨をつくる働きを上回るようになります。男女を問わず加齢とともにリスクは高まりますが、骨密度が低下するスピードには個人差があります。
閉経と女性ホルモンの関係
女性ホルモン(エストロゲン)には骨の破壊を抑える働きがあります。閉経を迎えるとエストロゲンが急激に減少するため、骨密度が速いペースで低下していきます。特に閉経後5~10年の間は骨密度が大きく下がりやすく、骨粗鬆症が女性に圧倒的に多い背景には、このホルモンの変化が深く関わっています。
栄養の偏り
カルシウム、ビタミンD、ビタミンKは、それぞれ骨の代謝に重要な役割を果たしているため、慢性的な不足は骨密度の低下を招きます。極端なダイエットや偏食を続けると、若い世代であっても骨密度が低い状態に陥ることがあります。また、過度の飲酒やカフェインの多量摂取はカルシウムの吸収や排泄に影響を及ぼすことがわかっています。
運動不足
骨は適度な荷重刺激がかかることで強度を維持する性質を持っています。運動不足の状態が続くと骨への刺激が不足して、骨密度が低下しやすくなります。筋力の低下は転倒のリスクを高めることにもつながるため、骨の健康と転倒予防の両面で運動習慣は大切です。
喫煙
喫煙は骨の形成を抑制して骨の破壊を促進することが知られています。女性の場合にはエストロゲンの分泌にも悪影響を及ぼすため、閉経後の骨密度低下をさらに加速させる恐れがあります。
薬剤の影響
ステロイド薬を長期間使用している場合、骨密度が大きく低下することがあります(ステロイド性骨粗鬆症)。このほかにも、一部の抗てんかん薬やプロトンポンプ阻害薬(胃酸を抑える薬)などが骨代謝に影響を及ぼす可能性が指摘されています。
他の病気との関連
関節リウマチ、糖尿病、甲状腺機能亢進症、慢性腎臓病、COPD(慢性閉塞性肺疾患)などは、骨粗鬆症のリスクを高めることがわかっています。これらは骨粗鬆症以外にも様々な悪影響をもたらすので、放置せずに治療しましょう。
なお、当院の院長はリウマチ専門医として骨代謝の変化にも精通しており、原因となる疾患の管理と骨粗鬆症の治療を並行して進めることができます。
遺伝的な要因
ご家族、特に母親に骨粗鬆症や大腿骨近位部骨折(太ももの付け根の骨折)の既往がある場合、ご自身の発症リスクも高まります。小柄でやせ型の体格の方は骨量が元々少ない傾向にあるため、骨粗鬆症になりやすいとされています。
骨粗鬆症の症状とサイン
自覚症状がないということ
骨密度が低下していても、それだけで痛みが生じることはありません。「症状がないまま骨折のリスクだけが静かに高まる」というのが、骨粗鬆症の怖さです。
見逃しやすい体の変化
以下のような変化は、骨粗鬆症が進行しているサインの可能性があります。
- 身長が以前より2cm以上縮んだ
- 背中や腰が丸くなってきた
- 背中や腰に慢性的な鈍い痛みがある
- 以前より姿勢を保つのがつらくなった
など
こうした変化の背景には、気づかないうちに起きている脊椎の圧迫骨折が隠れていることがあります。痛みを伴わない「いつの間にか骨折」は本人も自覚しにくいため、身長や姿勢の変化は見逃してはならないサインです。
この状態を放置するとさらなる骨折を招き、最終的に寝たきりにつながる恐れがあります。ここからでも遅くないので、早めに医師に相談してください。
軽い力で骨折した場合は要注意
ちょっとした転倒、くしゃみ、物を持ち上げた程度の力で骨折した場合は、骨粗鬆症が背景にある可能性が高いといえます。このような骨折は「脆弱性骨折(ぜいじゃくせいこっせつ)」と呼ばれ、骨粗鬆症の検査と治療の開始が強く推奨されます。