肩の痛みについて

肩は体の中でも特に可動域が広い部位であり、関節の中でもトラブルが起きやすいのが特徴です。その一方で、症状から原因を特定するのは難しいため、誤ったケアで症状が悪化・長期化しているケースも多々見られます。実際、肩の違和感を「歳のせいだろう」と自己判断して様子をみていたところ、筋肉や腱板が損傷していたということも珍しくありません。的確な症状改善のためには、正確な診断が必須となります。
こんな症状はありませんか?
- 腕を上げようとすると肩に痛みが走る
- 夜間に肩の痛みで目が覚める
- 背中に手を回す動作がつらい
- 髪を洗う、上着を着るといった日常動作で痛みが出る
- 肩を動かすとゴリゴリ、ジャリジャリと音がする
- 肩の痛みが数週間以上続いている
- 肩に力が入らず、腕が途中で落ちてしまう
など
肩の痛みは原因によって治療の進め方が大きく変わります。自己判断で放置すると症状が長引く恐れがありますので、お早めに堺市堺区の三国ヶ丘まんだい整形外科にご相談ください。
考えられる原因
加齢に伴う関節周囲の変化
40代以降は肩関節を取り囲む関節包や腱、靭帯に炎症や硬化が生じやすくなります。いわゆる「四十肩・五十肩」は、この代表的な例です。
腱板の損傷
肩関節を安定させている腱板は、加齢とともにもろくなります。特にきっかけがなくても日常の動作で徐々に断裂が進行することがあるほか、転倒やスポーツの衝撃で急に断裂するケースもあります。
スポーツや仕事での繰り返しの負荷
野球やバレーボールなど腕を頭上に振り上げる動作の繰り返しや、腕を上げた状態での長時間作業は、肩の腱や滑液包に負担を蓄積させます。
石灰の沈着による炎症
腱にカルシウム(石灰)が沈着して急激な炎症を引き起こすことがあります(石灰沈着性腱炎)。夜間に突然の激痛が走り、肩がまったく動かせなくなった場合には、この可能性が高いです。
考えられる病気
肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)
肩関節を包む関節包や周囲の組織に炎症が起きて、痛みと動きの制限が生じる疾患です。炎症期・拘縮期・回復期の三つの段階を経て改善に向かいますが、適切なケアをせずに過ごすと、肩の動きが制限されたまま残ることがあります。
腱板断裂
肩関節を安定させる四つの筋肉の腱が部分的または完全に切れた状態です。四十肩・五十肩と症状が似ていますが、腱板は自然にはつながらないため治療の方針が異なります。腕を上げることはできるが力が入らず途中で落ちてしまうという場合は、腱板断裂の可能性があります。
石灰沈着性腱炎
肩の腱にカルシウムが沈着して、急性の炎症を引き起こす疾患です。夜間の突然の激痛が特徴で、痛みのあまり肩をまったく動かせなくなることもあります。
インピンジメント症候群
腕を上げる動作で肩の腱や滑液包が骨に挟み込まれて痛みが生じる状態です。スポーツや頭上での作業を繰り返す方に多く見られます。
変形性肩関節症
加齢に伴い肩の関節軟骨がすり減ることで、痛みや動きの制限が生じます。重症化すると痛みや動きの制限が増して、特に夜間に強い症状が出るようになります。
当院での診断と治療
エコーによる的確な診断
当院ではエコー(超音波診断装置)を用いて、腱板の状態や石灰の有無、関節内の炎症をリアルタイムで観察しています。肩を動かしながら検査できるため、どの動きで痛みが出るのかまで正確に把握することが可能です。
原因に合わせた治療
四十肩・五十肩であれば炎症の段階に応じた治療を行って、腱板断裂であれば断裂の程度によって保存療法か手術かを判断します。内服薬や注射による痛みの緩和に加えて、慢性的な痛みには体外衝撃波治療も選択肢としてご案内しています。
段階に応じたリハビリ
当院の理学療法士・作業療法士が、炎症の段階や可動域を確認しながらリハビリを進めます。肩の疾患では無理に動かすと症状が悪化する恐れがあるため、時期の見極めが大切です。ご自宅で取り組んでいただけるストレッチの指導も行っています。
手術が必要な場合の対応
保存療法やリハビリで改善が得られない場合には、ご希望を伺った上で適切な連携病院をご紹介いたします。退院後は当院でリハビリを再開していただけます。